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光部品と光通信 / セルフォックレンズ PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2006年10月号掲載記事)
光の曲がり方を場所により変化させて、レンズのような機能を持たせた部品
屈折率の異なる物質(空気と水、空気とガラスなど)の境界面では光が屈折するので、この現象を利用してレンズやプリズムが作られています。ところで、屈折率が「じわじわと」変化する(分布する)物質の中では、光はゆっくりとカーブしながら進む方向が変わります。たとえば、晴れた日の道路で見られる「逃げ水」は、アスファルトに近づくにつれて空気の温度が高くなり、屈折率分布ができるために起こる現象です。
セルフォックは直径1mm程度のガラスに屈折率分布を固定したレンズです。通常のレンズが凸面や凹面を必要とするのに対して、両端が平面の円筒状でもレンズ作用があることから加工や大量生産が簡単になります。また、正立像(元の物体と同じ向きの像)を簡単につくることもできます。
セルフォックレンズは単独で光ファイバーの結合に用いたり、多数並べたアレイ状としてコピー機やスキャナーの結像レンズとして用いられています。
製品の使用用途 光通信システムの結合レンズ,複写機などの結像光学系など
見学可能な博物館など 特になし
Key-word ガラス,屈折率分布,ロッドレンズ,イオン交換,光通信
市場に出回った年代 1978年〜現在
*現在とは記事作成時(2006年10月時点での情報です)
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