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見学会報告


 平成16年11月25日(木)〜26日(金)、平成16年度原料部会見学会を三重県で開催いたしました。参加者は、須藤部会長をはじめ、全部で28名でした。当日は、天候にも恵まれ、11月下旬としては大変暖かく、快適な見学会になりました。 11月25日は、まず、三重県四日市市で酸化チタンなどを製造している石原産業(株)四日市工場を見学しました。同社の理念、歴史、事業展開の状況、酸化チタンの生産状況と製造法などについての説明を聴いた後、硫酸法及び塩素法による酸化チタンの製造工程を各プラントの近くで実際に見ることができました。酸化チタンを得るための大規模な処理設備、高度な処理技術などは、セラミックス原料に関わる者として、大変印象深く感じるとともに、多くの知見を得ることができました。 次に、四日市萬古焼の拠点施設であるばんこの里会館へ行き、萬古焼の概要説明の後、(株)三重ティーエルオーの國枝勝利氏による「耐熱陶器とその原料」と題した講演を聴きました。ペタライトを用いた耐熱陶器の焼成過程における結晶組成や物性の変化などは、非常に興味深く、陶磁器の世界の奥深さを感じた次第です。 その日は、菰野町の湯の山温泉で宿泊し、夜の懇親会では話も弾み、参加者全員楽しいひと時を過ごしました。  11月26日は、三重県亀山市で液晶テレビを製造しているシャープ(株)亀山工場を見学しました。同社の理念、事業展開の状況、液晶ディスプレイの生産状況と製造法、特許戦略などについての説明を受けた後、液晶テレビの製造工程を見せていただきました。最新鋭の工場設備、大型液晶ディスプレイの精密で高度な製造技術などは、感動的で非常に興味深いものがありました。  今回の見学会では、セラミックスに関係する日本の製造業が活躍している姿を見て、深い感銘を覚えるとともに、多くの知見を得ることができました。また、参加者相互の新たなネットワーク構築にも貢献できたものと思います。見学先での懇切丁寧な対応に感謝するとともに、見学会開催の意義を改めて感じた次第です。

湯の山温泉希望荘にて

(三重県科学技術振興センター 工業研究部 窯業研究室  伊藤 隆 記)


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