1994年 学術部門 銀賞

穎粒内高分子バインダーの表面偏析

写真の説明:
穎粒の表面に偏析した高分子バインダーを、ヨウ素デンプン反応で着色した。 アルミナ顆粒を埋め込んだ樹脂を破断し、研磨を行い着色すると、金属顕微鏡 により”ジャガイモを輪切り”にした様な写真が撮れた。白色の顆粒断面の 表面部分に偏析したポリビニールアルコールが、ヨウ素ヨウ化カリウム溶液にて 褐色に着色した。

学術的な意義:
顆粒を製造する際にスラリーに添加した高分子バインダーは、スプレードライに より乾燥時に表面に偏析し、セラミックスの欠陥を生成して特性低下の主原因と されてきた。今回新たに開発した技法では、ヨウ素デンプン反応という簡便かつ 鋭敏な呈色反応を利用することで、この知見を容易に視覚化する事ができ、 半定量化も可能となった。

装置、撮影条件等:
金属顕微鏡(ニコン・オプティフォト)、フィルターNCB10

出品者所属・氏名:
長岡技術科学大学・化学系 加藤善二、植松敬三

撮影者氏名:
加藤善二

前のページに戻る