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生体関連 / 水酸アパタイト人工骨補填材料 PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2008年11月号掲載記事)

自己や病気で失った骨の代わりに使用し、使用後も体内に残るもの。
(焼結アパタイト、アルミナ、ジルコニア等)

私たちの骨の無機質主成分は水酸アパタイトというリン酸カルシウム系化合物です。この物質を化学合成し、人工骨として使用するという試みは1970年ごろから始まりました。医療機器の製造販売には厚生労働省の認可が必要ですが、この人工骨は約10年の研究期間を経て、1985年に認可を取得しました。この人工骨は組成が生体の骨と同じであるため、骨組織と直接結合するという特徴を持っています。これは金属や高分子材料にはない特徴です。この特徴を生かし、現在では整形外科を中心に、事故や病気で失った骨の変わりに使用されています。また、近年ではより早く生体骨と一体化させるために人工骨の構造が改良されています(図5、6)。この人工骨は骨の細胞が進入しやすい構造を持っており、早期に骨組織と一体化することから、新しい人工骨として期待できます。

アパタイト01 アパタイト02


製品の使用用途 人工骨
見学可能な博物館など 特になし
Key-word 水酸アパ タイト、骨補填材料、人工骨、多孔体
市場に出回った年代 1985年頃〜現在
*現在とは記事作成時(2009年11月時点での情報です)
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