むし歯や歯周病、または事故により歯を失くしてしまった場合、金属、セラミックス、レジン(プラスチック)で作製した人工歯を装着する治療が行われる。この一般的には「差し歯」(クラウン、ブリッジ)と呼ばれる治療において、自費診療ではジルコニア製人工歯を使用するケースが近年主流となっている。セラミックス製の人工歯は18世紀後半から作られてきたが、20世紀末に他のセラミックスと比較して耐破壊性に優れる特殊なジルコニアが実用化され、人工歯に用いられるようになった。初期のジルコニア製人工歯は、透明性が無いため「差し歯」の土台部分としてのみ用いられていたが、その後透明性を上げる改良が進み、現在では「差し歯」全体をジルコニア製とする人工歯が作製されている。 |