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カーエレクトロニクス / LTCC基板 PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2007年10月号掲載記事)
通常のセラミックス基板は約1600℃で焼いて作製されるが、
900℃で焼いて作製されるセラミックス基板
導通抵抗の低いAgまたはCuを導電体として使用するLTCCは、Low Temperature Co-fired Ceramicsの頭文字よりなり、セラミックス多層回路基板の一種である。低温の意味はそれ以前の一般的なセラミックス多層基板であるMoまたはWを導体成分としたAl2O3セラミックス多層基板の焼成温度(約1600℃)より低温である900℃前後で焼成される事に由来している。最初に実用化された製品は、電気信号が高速に伝わる特性を生かし、スーパーコンピューター用に使われた。その後に一般民生品への応用として、高周波帯での信号劣化の少ない点を利用した携帯電話部品などの通信機器分野やセラミックスの耐熱製を生かした自動車用への応用が1980年代半ばより開発が開始され、自動車用として最初の量産は1995年にブレーキ制御用回路基板に用いられた事に始まり、次いでエンジン電子制御用、またその後は自動変速機電子制御用の回路基板へ展開され現在に至っている。今後は、自動車の安全性、環境性の向上にさらなる電子制御化が進み、それに従いLTCC基板の応用範囲もますます広がってゆくと考える。


製品の使用用途 自動車用のエンジン,変速機,方向,ブレーキ等の制御用電子回路基板
見学可能な博物館など 特になし
Key-word LTCC,セラミックス基板,車載用ECU 基板,無収縮焼成技術
市場に出回った年代 1995年〜現在
*現在とは記事作成時(2007年10月時点での情報です)
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