フェライト磁石は鉄とストロンチウムあるいは鉄とバリウムの酸化物からなるセラミックスである。フェライト磁石は現在世界最強の磁石であるネオジム磁石と比較すると発生できる磁力は弱いが、酸化鉄を主原料とし安価であること、金属のように錆びないので信頼性が高いという特長があり、小型モータに広く使用されている。特に自動車分野においてはコストが安く、信頼性の高いモータが求められており、フェライト磁石を用いた小型モータが数多く利用されている。
フェライト磁石の高性能化は限界と考えられた時期もあったが、1997年、ランタンとコバルトを添加したストロンチウムフェライト磁石が開発され、高性能化がさらに進んでいる。これによりフェライト磁石を使用したモータは一層、小型・軽量化、高性能化が進んでいる。 |