透明導電膜は, これまでフラットパネルディスプレイ(FPD)や太陽電池の分野を中心に, 産業応用上重要な材料として広く研究開発されてきた。中でもITO(酸化インジウム錫)膜はスマートフォンやタブレットPCといった情報端末の普及という観点から, 今日の便利で豊かなSociety4.0(情報社会)の実現に大きく貢献した材料である。一方で, 今後のSociety5.0(超スマート社会)の実現に向けて近年盛んに研究されているウエアラブルデバイス分野では, 透明性と導電性に加えて「柔軟性」を備えた透明電極が必要とされている。しかしながら従来広く用いられてきたITO膜は, 屈曲すると割れやすい問題を抱えている。そのためITO膜に変わる透明導電材料として, 導電性高分子, Agナノワイヤー, グラフェンなどの研究開発が盛んに行われており, 徐々に実用化され始めている。
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製品の使用用途 |
液晶ディスプレイ, タッチパネル, 太陽電池, 窓, 監視カメラ |
見学可能な博物館など |
特になし |
Key-word |
酸化インジウム錫, フラットパネルディスプレイ, 太陽電池, スパッタリング法 |
市場に出回った年代 |
1960年〜現在
*現在とは記事作成時(2024年4月時点での情報です) |
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