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自動車エンジン / 断熱ディーゼルエンジン PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2007年9月号掲載記事)
セラミックスを使った冷却装置が要らないエンジン
高温熱機関である、航空機用エンジンや発電用タービンでは、1100℃以上の高温で高い応力下で使用されるために、高温強度や耐酸化性を向上するためにチタン、クロムやニッケルなどの合金が用いられている。これらの産出国は、当時のロシアや中国などの共産国であった。冷戦下ではこれらのいわゆる戦略物質が入手困難となるために、米国では国を挙げて、この代替材料を用いたセラミックエンジンの開発に取り組んだ。日本では、第二次オイルショックで、将来石油が枯渇したり高騰するなどの不安に駆られ、自動車の燃費を高める技術開発が国の主導により進められた。その中で、自動車エンジンのエネルギー効率は20-30%程度と低く、エネルギーの大部分をラジェーターの冷却や排気ガスの熱として無駄にしていた。そこで、耐熱性に富み熱伝導度が低いセラミックス(窒化ケイ素)を用いて冷却装置の無いエンジン(断熱エンジン)を開発し、排気ガスのエネルギーはターボチャージャーで回収することで高い効率のエンジンの開発を目指した。


製品の使用用途 自動車全般
見学可能な博物館など 京セラ(株)本社2F
「京セラファインセラミック館」
京セラ(株)鹿児島国分工場
「京セラファインセラミック館」
Key-word 断熱,ディーゼルエンジン,窒化ケイ素
市場に出回った年代 未実用化
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