●日本セラミックス協会ホームページ
発電と送電 / 送電用及び変電用碍子 PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2007年8月号掲載
/2023年7月改訂記事)
送電用及び変電用碍子
電線の電流が、電信柱などに漏れるのを防ぐための部品

発電所でつくられた電気は変電所を経て工場や各家庭などの需要家に送られます。その間の電気を送る電線を絶縁し、また機械的に支えるために、「碍子(がいし)注1」が用いられます。電力需要の増大に伴い、碍子も大型化、高強度化が求められ、またいろいろな使用環境に適合するため、様々な形状や工夫がされています。国内の碍子は絶縁性および機械強度の優れた磁器製が広く使われています。その原料としては、陶石、長石、粘土、アルミナが用いられ、約1300℃の高温で焼成して製造されます。現在国内で使用されている最大強度の懸垂碍子は、530kNの荷重にも耐えるものです。将来の電力技術研究のため、高さ11.5mの碍管 注1を用いた試験も行われています。
碍子、碍管は社会基盤である電力インフラを支える上で欠かせない重要な製品で電力の安定供給に貢献しています。

注1 碍子の「碍」は ふさぐ、さまたげる、じゃまをするといった 意味を持ち、「子」は機能をはたす物体や道具の意味。電気的な絶縁 体であり、両端の開いた中空絶縁体を碍管と呼ぶ。用途によって、構造、材料、形状、大きさなどが異なる。



製品の使用用途 電力設備システム(送電,変電,配電設備システム)
見学可能な博物館など でんきの科学館
名古屋市中区栄二丁目2−5
http://www.chuden.co.jp/e-museum/
Key-word 碍子,懸垂碍子, 碍管, 磁器,電力設備
市場に出回った年代 1899年〜現在
*現在とは記事作成時(2023年7月時点での情報です)
Copyright (c) by CerSJ