原子力発電に用いられている原子炉は、その発熱を取出す冷却材の種類により軽水炉、重水炉、ガス炉に分類される。現在運転している原子炉は、国内で55基(2005年12月末)、全世界で434基(2004年12月末)である。
原子炉の中心をなす炉心は、多数の燃料集合体で構成される。
二酸化ウラン燃料は、これら燃料集合体を構成する直径約1cm、長さ約4mの燃料棒に二酸化ウラン(UO2)ペレットの形で封入される。二酸化ウラン燃料は,原子炉内で厳しい条件(高い発熱密度,長期間の燃焼等)下で使用され、その使用中に変形・変質する。それにもかかわらず、いわゆる死の灰の外部環境への放出を防ぐため、核分裂で生じる放射性物質をUO2ペレット内に閉じ込めることを期待されている。
このため、二酸化ウラン燃料は、高密度、高精度、厳格な湿分管理等の品質管理のもとで加工され、燃料棒に封入される。
また、UO2ペレット1個で家庭用電力の約6〜8.5月分の電力量を発生する能力がある。 |