長残光性蛍光体は日中の光を蓄え、暗闇でその蓄えた光を放出し発光が持続する材料である。1980年代までは長残光性蛍光体に放射性物質を混ぜることで長時間発光を持続させていた。このため、生産や廃棄などに厳しい管理が要求され使用用途は限られていた。1993年に放射性物質を含まずに一晩中発光が持続する長残光性蛍光体が開発されたことから、様々な用途に使用されるようになった。災害や停電時に避難できるように非常口や非常口までの方向を表示する誘導標識などの人の命に関わるような安全分野や時計の文字盤や針, 玩具,雑貨などの暗闇で光ることでデザイン性が向上する分野など、我々の身の回りにある様々な物品に利用されている。
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