円筒セラミックコンデンサは電子機器の強い小型、高周波要望から発明、量産化された。戦後日本の成長を担ったトランジスタラジオ(昭和30年〜)や高度成長時代のTV(昭和40年〜)やVTR(昭和60年〜)の普及時に広く採用され電子立国日本を支えた。セラミックコンデンサが「円板」形状から始まり、「円筒(丸型)」と「積層(角型)」形状に分かれていった流れはそのまま日本の電子部品の市場ニーズを反映している。円筒形状は「円筒チップコンデンサ」と言う面実装の部品として究極の姿を完成させた。高周波特性で他の部品の追従を許さず、当時画期的な実装条件であったマルチマウントに最適な部品としてモジュールメーカのニーズに応え市場の拡大を果たした。現在は、積層(角型)が主流であるがその高周波やマルチマウント特徴は今も健在であり市場の要求に応えている。 |