スマートフォン、スマートウォッチなど小型電子機器はバッテリーの電力を、ディスプレイ、カメラなど機能ごとに適切な電圧に変換し動作している。この電源回路を構成する電子部品の一つである小型パワーインダクタは回路の進化と同期して変化を遂げた。その中でも大きな変化は2010年頃に始まった材料の変換であり、セラミックスの磁性材料であるフェライト材料から金属の磁性粉 (メタルタイプ小型パワーインダクタ)への変換が始まった。現在スマートフォンでは、ほぼ全てがメタルタイプへと置換わっている。
メタルタイプ小型パワーインダクタには、多種多様な材料と構造を有する商品が存在し、いずれの商品も高性能化へ向け継続的に開発が行われている。今後、小型の電子機器はまずます増加、高性能化し、それに伴い高性能のメタルタイプ小型パワーインダクタの需要も高まっていく。 |