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携帯端末・デジタル情報機器 / SAWフィルター PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2006年8月号掲載記事)
「携帯電話に要らない妨害電波を取り除いて、
必要な電波だけを通すための部品」
携帯電話には妨害波を抑圧し、信号波のみ通す高周波(RF)フィルターが多用されています。このRFフィルターには、人類の有限資産である電波を有効に使うために、性能として、フィルターの切れが良く損失の少ない特性が求められるとともに、携帯電話で使われるため、小型・薄型で安いものでなければならなりません。これらの要求を全て満たすものがSAWフィルターであり、現在ほとんどの携帯電話で使用されています。SAWとはSurface Acoustic Waveの略であり、日本語では弾性表面波と呼んでいます。SAWを電気的に利用するためには、電気・機械振動の変換が行いやすい圧電単結晶が用いられます。圧電単結晶としてはLiTaO3が主にこの用途には適しています。この圧電単結晶の上に、半導体リソグラフィ技術を用いて、Al膜などにより駆動・検出電極を形成します。駆動/検出電極には櫛型電極が用いられます。SAWチップは1mm角以下であり、これを2mm角程度のセラミックパッケージにハーメチックシールされ使用されます。
製品の使用用途 携帯電話用RFフィルター、IFフィルター
見学可能な博物館など 特になし
Key-word 携帯電話、RFフィルター、SAWフィルター、圧電デバイス
市場に出回った年代 1989年〜現在
*現在とは記事作成時(2006年8月時点での情報です)
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