日本セラミックス協会関東支部 セラミックス地域懇談会 実績報告

概要

 令和3年9月16日に,Webexを用いたオンライン方式により,地域懇談会事業と,第2回長野県ファインセラミックス技術研究会を共催実施しました.
 研究会員である長野県内の中小企業と信州大学工学部の学生に加え,関東支部会員の参加もあり,14機関33名の参加者を迎えて実施する事ができました.
 今回は,名古屋工業大学 生命・応用化学科 環境セラミックス分野 助教 本多 沢雄 氏をお招きし,多孔質セラミックスの特性とその応用について御講演をいだたきました.
 御講演では,多孔質セラミックスの応用として,アルミナ多孔体をガス分離用セラミック分離膜の支持基材に使用する例をご紹介いただきました.支持基材として,破壊強度,耐熱衝撃性などの破壊抵抗性と,流体透過性との両立が必要となっており,これらの特性を評価する様々な手法について解説いただきました.そして,それらの特性の両立を図るため,様々な微構造を持つアルミナ多孔体の作製手法についてご紹介いただきました.最後に耐熱衝撃性および熱衝撃試験について,初期温度により,熱衝撃強度が低下するなど,詳しく解説いただきました.
 今回,研究会での講師をお引き受け頂いた本多様,ご参加いただいた皆様,並びにご支援を賜りました日本セラミックス協会関東支部幹事の皆様に深く感謝申し上げます.

講演内容
題 目:「多孔質セラミックスの特性とその応用について」
講 師:名古屋工業大学 生命・応用化学科 環境セラミックス分野
        助教 本多 沢雄 氏
内 容:1.分離膜用セラミック多孔体の物性評価
    2.粒子間ネッキングに注目した多孔体の作製と物性評価
    3.板状粒子を用いた多孔体の作製と評価
    4.まとめ
    5.セラミックスの耐熱衝撃性および熱衝撃試験について
質 疑:多孔体の微細構造と透過率の関係について 等

以上