コロナ感染防止の観点から開催日を約3週間延ばした見学会が10月21日実施されました。
　日本ガイシ株式会社ＮＡＳ工場は、愛知県小牧市にあり、日本ガイシが世界ではじめて実用化したメガワット級の電力貯蔵システム「NAS電池」を生産する世界唯一の製造工場です。
　工場に到着後、会議室にて支部長挨拶に続き、北川製造部長からご挨拶頂き、NGK会社紹介ビデオ、NAS電池紹介ビデオを視聴しました。その後、NAS電池の原理と特徴、製品ラインナップ、運用実績と、電池の生産工程、工場見学ルート、注意点などの説明をして頂きました。説明の最後にはNGKグループ理念とビジョン「独自のセラミック技術でカーボンニュートラルとデジタル社会に貢献する」の紹介がありました。
　次いで、バスにてNAS工場まで移動、実際の工場見学に入りました。最初に大型ＮＡＳ電池システム前にて全員での記念写真を撮影（写真1）後、2班に分かれて工場内に移動しました。
　電池のキーパーツであるβアルミナ管は、原料粉末の粒径を揃え流動性をよくした粉末を型に充填、プレス成型後、高温で焼成し得られるという説明を受けた後、βアルミナ管、正極（硫黄部品）、負極（ナトリウム部品）を使用する単電池組立工程、単電池を約200本使用するモジュール組立・検査工程を中心に見学しました。ロボットによる自動化が進んでいる印象で、NAS電池の作動温度である300℃では液体となるナトリウムや硫黄は組立時の常温では固体であり、欠陥の無いβアルミナ管と組合せ、万一の場合の延焼防止策を取った電池となることがよく判りました。最後に輸送や設置に優れたコンテナ型電池ユニットを見学後、会議室に戻りました（写真2）。
　会議室での質疑応答では、参加者から多くの質問が出て、予定時間を超えて丁寧に回答して頂き、大変有意義な見学会となりました。

(事務局)