●日本セラミックス協会ホームページ
生活・調理器具 / 食器 PDFアイコンさらに詳しい解説記事を読む
(PDFセラミックス誌2009年3月号掲載
/2023年3月改訂記事)
セラミックスで作られた食器は、化学的に安定で、耐熱性に優れ、衛生的であり、またその美しさで食事を楽しくしてくれる。
食器には陶磁器が使用されているが、その理由としては、陶磁器が、高温で焼成されているため、化学的に安定で、耐熱性に優れ、硬く変形しないことが挙げられる。食物は口を経て体内に摂取されるので、食器は第一に衛生的であることが求められる。その点では、陶磁器は表面が、緻密で滑らかなガラス質の釉薬に覆われているので、水洗が容易で衛生性が保てる利点を持っている。また、酸の影響により食器表面の加飾から溶出する重金属のPb,Cdについては、人体に有害なので、溶出量が法律で規制されている。最近はCoなど他の重金属溶出量規制を設けている欧州の国も現れている。しかし、食器には、その美しさと機能性で、食事の楽しみを側面から助けるという要素もあり、陶磁器の生地の白さや透光性の追求、多様な絵付け技法の開発、無鉛ガラスの開発などの製造・技術上の努力が続けられてきた。現在では、電子レンジ、オーブン、IH、食器洗浄機などに適合した機能的な食器が設計・開発され市販化されている。食品のあたためには欠かせない電子レンジ対応のためのGold/Pt 加飾材料の開発についても既に完了している。

食器


製品の使用用途 陶磁器食器
見学可能な博物館など 一般百貨店、陶磁器専門店、愛知県陶磁資料館、岐阜県陶磁資料館
Key-word 硬質・軟質磁器、素地、釉薬、焼成雰囲気
市場に出回った年代 〜現在
*現在とは記事作成時(2023年3月時点での情報です)
Copyright (c) by CerSJ