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(PDFセラミックス誌2023年4月号掲載記事)
マグネシアカーボンれんが

塩基性骨材であるマグネシアとカーボン (主に黒鉛)が組み合わされることで、

互いの特徴を生かし欠点を補完した複合材料である

製鉄プロセスでは、溶鉄を扱うので設備の内張り材として耐火物が用いられている。耐火物は、経済性を考慮して地表での存在量の多い元素かつ融点の高い化合物が選択される。耐火物は、製鉄過程で発生するスラグと呼ばれる溶融物による溶損と、高温下での熱膨張差で割れてしまう(スポーリング)ことが主な損傷要因である。マグネシアカーボンれんがは、マグネシアとカーボンが組み合わさることで、互いの特徴を生かし欠点を補完した複合材料である。日本で開発され、製鉄プロセスの発展に貢献してきた。使用される環境で要求特性が大きく変化するので、ユーザーの要求に応えながら技術発展し付加価値が向上してきた。一方で、原料は天然鉱物を焼成や溶融・合成して人工原料として使われることや、ユーザーでの使用時に多量のCO2を排出することが課題である。よって、まずは使用後耐火物のリサイクル率向上が必要である。





製品の使用用途

鉄鋼用耐火物

見学可能な博物館など スペースLABO 北九州市博物館
Key-word マグネシアカーボンれんが、複合材料、耐食性、耐スポーリング性
市場に出回った年代 1970年〜現在
*現在とは記事作成時(2023年4月時点での情報です)
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