耐火物とは1500℃以上の温度にも耐えられる素材のことで、高温で物を溶かす場所では必ず使用されている。例えば、製鉄所の設備で溶けた鉄を運ぶ容器は、外枠が鋼材でできている。その中に1500℃以上の溶けた鉄を直接入れると容器が溶けてしまう。そこで、容器を保護するために耐火物の内張り材が必要となる。その他に、ごみ焼却炉の内壁などにも使用されており、耐火物はこれらの設備を保護する重要な役割を担っている。耐火物には大きく分けて2種類あり、耐火煉瓦などの定形耐火物と、粉粒体または練り土状の製品で特定の形を持たない不定形耐火物に分類される。キャスタブル耐火物は、不定形耐火物の一種であり、耐火性骨材と結合剤としてアルミナセメント等を混合した粉粒状耐火物である。使用現場で水を混合することで、コンクリートのようにさまざまな形状に施工できるという特徴をもっている。
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