朝鮮の役の際、松浦鎮信(まつらしげのぶ)が連れ帰った陶工の巨関(きょかん)が、藩命により平戸・中野で窯入れをしました。(中野焼)これが三川内焼の始まりとされています。しかし、平戸ではよい陶石に恵まれず、最後に落ち着いた先が三川内となりました。1650年には御用窯のほとんどが三川内に移され、三川地三皿山は平戸三皿山となり、御用窯(平戸焼)として確立されました。明治に入り存亡の危機に瀕したこともありましたが、豊島政治が再建に乗り出し、三川内山に意匠伝習所を創設しました。これにより御用窯の優れた技術が今日まで受け継がれることになりました。
大鉢 各種作品
三川内焼は世界的に白磁が知られていますが、これは1712年に発見された天草陶石と網代陶石を用いたことによるとされています。きめ細かい地肌とその白磁に映える繊細優美な染め付け、透かし彫りなどの細工物、高温で焼成したような珠のような輝きが特徴です。特に唐子絵は有名です。また、白磁以外にも刷毛目の陶器が木原刷毛目として知られています。
ティーカップ 種々の作品
佐世保東部に位置する三川内は古くからやきものの里として、数々の旧所・名所が点在している町です。また、多くの窯元が作陶を続けていて、これがまた町の繁栄を表しています。
産地の様子 陶器まつりの様子
   
(参考・写真転載:三川内焼窯元巡りパンフレット「皿山三昧」、佐世保市うつわ歴史館パンフレットより)
 
<情報>
産地の組合等

三川内陶磁器工業協同組合
三川内焼伝統産業会館/三川内焼美術館
長崎県物産館
佐世保市うつわ歴史館

産地の周辺情報

みかわち焼オフィシャルサイト

イベント

三川内陶器市(10月上旬)

 
セラミックス博物館
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