文禄・慶長の役の後、連れ帰った陶工、金海、朴平意、卞(べん)芳仲らの指導により開窯したのがはじまりとされています。その流れは、堅野(たての)窯、元立院(げんりゅういん)窯、竜門司(りゅうもんじ)窯、苗代川(なえしろがわ)窯、および平佐(ひらさ)窯の5系統に大きく分けられます。鉄分の多い胎土に鉄釉をかけた日用陶器である「黒もん」は庶民が利用し、白い胎土を用いた「白もん」は藩主の御用達でした。
 
白もんの湯呑 黒もんの湯呑
黒もんこと黒薩摩は多様な釉の技が特徴であり、成分の違う2〜3種類の釉を用いて掛け分けにより微妙な変化を出した味わいのあるものが多いことで知られています。一方、白もんこと白薩摩は白土を用いて焼かれており、白釉を掛けただけのものと錦手や金襴手を施した豪華なものが作られています。
薩摩藩御用窯すかし香炉(現代) 御用窯錦手杯(現代)
   
白土の発見により白もんが焼かれるようになりましたが、この白土は火山灰の影響を大きく受けていて、鉄と硫黄を含んでいました。この為、朝鮮白土のような還元焼成では変色してしまうので、酸化焼成で焼く必要がありました。
竜門司土作り 竜門司工房
   
 
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