公益社団法人 日本セラミックス協会 電子材料部会

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セラミック電子材料入門講座

第30回エレクトロセラミックスセミナー

マイクログリッド周辺技術と電子材料

主催 日本セラミックス協会電子材料部会
協賛 日本化学会、応用物理学会、電気化学会、日本材料科学会、粉体粉末冶金協会、電気学会、電子情報通信学会
日時 平成23年 11月25日(金)13時~17時20分
会場 東京大学 先端科学技術研究センター4号館2階 講堂(200号室)(駒場リサーチキャンパス内)

セミナーのねらい

 近年、地球規模のエネルギー問題や環境問題がクローズアップされ、また、今年3月に起きた東日本大震災により原子力発電を含めたエネルギー戦略の見直しが急務になっています。そのような中、自然エネルギーやコージェネーションなどの分散型電源の活用は、新たなエネルギー社会として期待されています。それらは今までとは異なる形態のエネルギー源であるため、高度な発電技術や蓄電技術が必要であり、既存の電力源とも併用するために電力調整技術が重要です。本セミナーでは、マイクログリッドの周辺技術と電子材料について、最新の研究開発・解析動向を紹介いたします。多数のご参加をお待ちします。

プログラム(敬称略)

13:00~14:00
スマートコミュニティの現状と展望
(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)スマートコミュニティ部 後藤 謙太)
14:00~15:00
SOFCの作動機構とシステム開発・実証状況
(大阪ガス(株)家庭用コージェネレーションシステム開発部 部長付・シニアリサーチャー 鈴木 稔)
15:00~15:20
休憩
15:20~16:20
マイクログリッド社会を支える蓄電技術の現状
(Vic's代表 関 勝男)
16:20~17:20
リチウムイオンキャパシタの開発・製品化動向と電力・エネルギー応用技術への展開
(アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ株式会社 取締役 長谷部 章雄)
定員 100名
参加費 会員10,000円(協賛団体会員含む)、非会員15,000円、
学生会員2,000円、学生非会員3,000円
申込方法 http://www.cersj.org/elecera.htmlの所定フォーマットからお申し込みください。参加費はセミナー当日にいただきます。
申込・問合先 〒169‐0073 東京都新宿区百人町2-22-17
日本セラミックス協会電子材料部会
Tel 03-3362-5231、Eメール e-seminar@cersj.org

講演概要

スマートコミュニティの現状と展望
(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)スマートコミュニティ部 後藤 謙太)
 スマートコミュニティ実現に向けた世界各国の活発な動きの中で、地域毎の背景や日本における過去の系統連系技術、マイクログリッドに関する実証を概説すると共に、我が国が競争力を発揮していくために今後どのような取組が必要か、NEDO及びスマートコミュニティアライアンス(JSCA)の取組みを踏まえた戦略や将来展望などについて議論します。
SOFCの作動機構とシステム開発・実証状況
(大阪ガス(株)家庭用コージェレレーションシステム開発部 部長付・シニアリサーチャー 鈴木 稔)
 燃料電池システムの中でも最も発電効率が高いとされる固体酸化物形燃料電池(SOFC)システムは、米国で業務用100kW機が商用化し、また日本では家庭用コジェネ機が商品化されようとする段階にあります。SOFCの原理・高発電効率の機構といった全ての開発に共通する部分と、種々の基本構造・国内外の開発状況といった開発の多様性に関する部分に関して概説を試みます。2004年度より大阪ガスで取り組んできました家庭用SOFCコジェネレーションシステム開発・実証に関しても紹介します。
マイクログリッド社会を支える蓄電技術の現状
(Vic's代表 関 勝男)
 福島原子力発電所事故発生以来、再生可能エネルギーへの期待が従来以上に加速しています。太陽光発電などを取り入れたマイクログリッドシステム普及の最大の課題は、いかに安価、安定的かつ弾力的にエネルギー供給が出来るかにあり、その鍵を握るのが電力貯蔵用蓄電システムです。本講演では、再生可能エネルギーシステムの課題、電力貯蔵用各種蓄電池の概要、その主流であるリチウムイオン電池の性能、コスト、寿命、安全性、および今後の展望について紹介します。
リチウムイオンキャパシタの開発・製品化動向と電力・エネルギー応用技術への展開
(アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ株式会社 取締役 長谷部 章雄)
 リチウムイオンキャパシタ(LiC)は、Li-ion電池(LIB)と電気二重層キャパシタ(EDLC)の技術を使用したハイブリッドキャパシタであり、EDLCと比較して、同様の高出力性能と長寿命、エネルギー密度(Wh/kg)では約4~5倍と鉛電池とほぼ同等の高いレベルまできており、新型蓄電デバイスとして注目されています。また、LiCは、安全性の面でも優れていることから、2005年製品化開発の発表以来、電力・エネルギー分野における電力変換・電力貯蔵技術への利用から、産業機器・自動車など幅広い分野での応用展開が検討され、実用化が加速してきています。本講演では、リチウムイオンキャパシタの原理・性能とその製品化動向から、電力・エネルギー分野をはじめ期待される応用展開について紹介します。